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水銀測定装置

水銀測定装置とは

水銀測定装置(Mercury Analyzer)とは、試料(サンプル)中に含まれる水銀(Hg)の濃度や量を測定するための専用の分析機器です。

水銀は環境中や生体内に蓄積されやすく、人体に有害であるため、環境規制や製品の品質管理、安全性確保のために、様々な分野でその濃度を正確に測定することが求められています。

水銀測定装置の主な用途

水銀測定装置の主な用途は以下になります。

・環境分析:河川、湖沼、海水、地下水、土壌、大気、排ガス中の水銀濃度測定。

・産業・製品分析:RoHS指令や水銀規制に対応するため、電気・電子部品、プラスチック、電池、蛍光灯などの工業製品に含まれる水銀の分析。

・生物・生体分析:魚介類、毛髪、血液、尿など、生物や人体組織に含まれる水銀の分析。


■水銀測定装置の種類

水銀測定装置は、試料の状態(液体、固体、気体)や求められる感度に応じて、いくつかの異なる原理を用いています。

1. 還元気化原子吸光法 (CVAAS: Cold Vapor Atomic Absorption Spectrometry):最も一般的で広く用いられる方法の一つです。
原理: 液体試料中の水銀化合物に還元剤(塩化スズ(II)など)を加え、水銀を原子状の単体(金属水銀 Hg)に還元し、これを気化(バブリング)させて、検出セルに導入します。
検出: 水銀ランプから発せられる水銀特有の光(253.7 nm)の吸光度を測定し、水銀濃度を定量します。
用途: 水質(河川水、排水、海水)、土壌の溶出液などの液体試料の測定。

2. 金アマルガム法 (Gold Amalgamation):高感度な測定を行うために用いられ、還元気化法や加熱気化法と組み合わされます。
原理: 気化させた水銀蒸気を、金をコーティングした捕集剤(アマルガム捕集管)に通すことで、水銀を金アマルガムとして濃縮・捕集します。
検出: 捕集後に捕集剤を加熱し、水銀を一度に気化させて検出セルに送り込み、高感度で測定します。
用途: 環境中の極低濃度の水銀(大気中水銀、超微量水中の水銀など)の測定。

3. 加熱気化法(直接加熱法):固体・液体試料を前処理なしで直接測定できる方法です。
原理: 固体または液体の試料を装置内で高温に加熱し、水銀を水銀ガスとして気化させます。この水銀ガスを金アマルガム捕集管で濃縮したり、直接検出部に導いたりして測定します。
特長: 硫酸などの試薬を使った煩雑な湿式前処理が不要であるため、迅速で廃液を出さない利点があります。
用途: 土壌、汚泥、廃棄物(蛍光灯など)、食品、プラスチックや電気・電子部品(RoHS規制関連)などの固体試料の測定。

4. 原子蛍光法 (AFS: Atomic Fluorescence Spectrometry):水銀原子に特定の波長の光を照射し、そこから放出される蛍光を測定する、超高感度な検出方法です。
金アマルガム濃縮と組み合わせて、極めて低い濃度を測定するために使用されます。


■水銀測定装置の代表的なメーカー

日本インスツルメンツ、京都電子工業など。


■水銀測定装置の価格

ラボ向け高精度・自動分析装置…
還元気化水銀測定装置:約190万円〜数千万円。加熱気化水銀測定装置:約270万円〜数千万円。原子蛍光光度計:数千万円。

携帯型・現場測定用装置…
携帯型気中水銀測定装置:数十万円〜100万円以上。簡易水質チェッカー:数万円〜10万円程度。ガス検知管(水銀蒸気):数千円〜1万円程度(1箱あたり)


■商品リスト

水銀測定装置の商品リストです

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