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マントルヒーター

マントルヒーターとは

マントルヒーターとは、丸底フラスコなどのガラス器具を、形に合わせて包み込むように加熱する電気ヒーターの事を指します。理化学実験や工業プロセスで欠かせない器機です。

マントルヒーターの主な用途

マントルヒーターの主な用途は以下になります。

1. 化学実験における「蒸留・還流」
最も代表的な用途です。特定の成分を取り出したり(蒸留)、長時間液体を沸騰させ続けたり(還流)する場合に使われます。
有機合成:燃えやすい有機溶媒(アルコール、エーテルなど)を扱う際、ガスバーナーの火は非常に危険なため、電気で安全に加熱できるマントルヒーターが必須です。
精油の抽出:植物から香りの成分を抽出する際、丸底フラスコを均一に温めるために使用されます。

2. 生化学・医療分野での「培養・溶解」
一定の温度を保つ必要がある繊細な作業に使われます。
培養液の調製:寒天培地などを溶かす際、焦げ付かないように優しく加熱するのに適しています。
試薬の加温:急激な温度変化を嫌う試薬を、ゆっくりと設定温度まで上げる際に利用されます。

3. 工業・製造プロセスの「小規模生産」
工場の大規模なラインではなく、研究室レベルの小規模な試作で使われます。
樹脂の加熱:プラスチック原料などを溶かして混ぜ合わせる際、温度が上がりすぎないように制御しながら加熱します。
品質検査:原料が特定の温度でどのように変化するかを確認するテストで使用されます。

4. メンテナンスや特殊な洗浄
実験器具の乾燥・洗浄:水では落ちない汚れを熱した溶媒で溶かし出す「ソックスレー抽出」という作業の熱源になります。
配管の保温:布状のタイプ(リボンヒーターに近いもの)は、薬品が通る配管に巻き付けて、中身が固まらないように保温するために使われることもあります。


■マントルヒーターの種類

主に以下の4つの種類が一般的です。

1. フラスコ用(標準型)
最も一般的なタイプで、丸底フラスコの形状にぴったり合うようにお椀型になっています。
据置型:机の上に置いて使うタイプ。外装が金属ケースで覆われており、安定感があります。
手編み(マント型):外装がなく、布(ガラス繊維)のままのもの。スタンドに吊り下げて使用したり、特殊な形状の容器に巻き付けたりする際に便利です。

2. ビーカー用
底が平らなビーカーを加熱するためのタイプです。
底面だけでなく側面も包み込むため、ホットプレートよりも効率よく、かつ液面付近まで均一に加熱できます。

3. 温度調節器(コントローラー)の有無による違い
一体型:ヒーター本体に温度調節用のダイヤルがついているタイプ。省スペースで、手軽に使えます。
分離型:ヒーターとは別に、外付けのコントローラーを接続するタイプ。ヒーターを過酷な環境(ドラフト内など)に置き、操作は外から行うといった安全な使い方ができます。

4. マグネチックスターラー併用型
加熱しながら中の液体をかき混ぜたい場合に使用します。
ヒーターの底部分に磁力を通す隙間や構造があり、下にスターラー(回転機)を置いて、フラスコ内の攪拌子(回転チップ)を回すことができます。


■マントルヒーターの代表的なメーカー

東京硝子器械、柴田科学、ASONEなど。


■マントルヒーターの価格

標準型(調整器なし) / 100ml〜500ml / 15,000円 〜 30,000円 / 別途コントローラーが必要。
一体型(調整器付き)/ 100ml〜500ml / 30,000円 〜 55,000円 / 1台で完結するため手軽。
大型モデル / 2000ml (2L)以上 / 70,000円 〜 150,000円 / 工業用や大規模実験用。
スターラー併用型 / 500ml前後 / 80,000円 〜 180,000円 / 撹拌機能があるため高価。


■商品リスト

マントルヒーターの商品リストです

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